JAMSTEC 2025年春の一般公開。楽しすぎて時間配分を忘れ、12時になろうとしているのにまだ3施設しか回れてていない私たち。ランチを後回しに「海洋技術研究練」へ向かいました。(こちらは後編です。前編はこちら)
海洋技術研究棟に入って、まず目に飛び込んだのは「経済安全保障重要技術育成プログラム」の「海空無人機システム」試作機です。調査能力のあるAUVと、無人飛行艇を組み合わせ、AUVの自動投入揚収も行わせるのだそう!3Dプリンタや身近にあるパーツを駆使して作ったという試作機は見ているだけでワクワクしますね。
経済安全保障重要技術育成プログラムには、海の声を聴く「スマートセンシング技術開発プロジェクト」という開発も。写真や録音NGだったのですが、海の声を聞かせてもらうという貴重な体験をさせてもらいました!
こちらは海水の分析コーナー。海水で分かる様々なデータや、海洋観測ブイ、分析に活躍しているロボットなどが展示。ロボットの滑らかな所作が美しくて見惚れてしまいました。しかも船が揺れても手元は狂わないのだそう。優秀!
こちらは海底レアメタル&レアアースコーナー。レアアースには触ることも出来て感動です!そして研究員の方から、海底資源の大切さと併せて、「資源を大量発見したからと言って無闇な採取に走ってはいけない、まずは取っても問題ないかという研究が重要なのだ。」と、教えていただき、ハッとしました。
次に、行ったのは「海洋工学実験場」。しんかい6500にも搭載されているという水中音響通信デモが行われていました。しかし!この音響、息子や若者には聞こえる高音らしいのですが、私には何も全く聞こえずでした…(悲)。展示パネルや説明タイムも有りましたが、少し混んでいたこともあり、ここは足早で進みます。
時計を見ると13:30。疲れも出てきたので、ここでランチ休憩へ。JAMSTEC内の食堂にも入れてドキドキしてしまいます。食べたのは地球深部探査船「ちきゅう」で提供されているという「ちきゅうカレー」。憧れの方々が食べていらっしゃると思うと、更増しで美味しかったです。
のんびりはしていられない!と、次に向かったのは、本館の展示。13コーナーありましたが、全部見ている時間は残されていないため、ピックアップして回ります。まずは「深海6000mのレアアース」展示。南鳥島EEZ海域でのレアアース生産技術の開発、AIデータ解析や海洋環境モデルのデジタル化、CO2貯留・固定化技術についての基礎調査研究など、どれも興味深かったです!これから地球深部探査船「ちきゅう」を用いて技術実証も行っていくそうですよ。
こちらは「昔の海、今の海、これからの海。」有孔虫(単細胞の原生動物プランクトン)を、顕微鏡で覗くだけでなく、巨大化させた3Dモデルで説明してもらえて面白かったです。本物の堆積物(コア)も見ることができました!
その他、地球温暖化コーナー、みらいⅡのコーナーなどざざっと見つつ、駆け足で次の施設へ(見逃してしまった奥のJTRACKコーナーに後から気付きショックを受けるのは帰り道ですw)
こちらは水深14000mに相当する圧力までの深海環境を再現する高圧実験水槽装置。しんかい6500に乗る乗組員の命を預かるための耐圧試験も行われたそうです。
左は実物1/3サイズの耐圧殻(船員が乗る部分)。実験では水深6,500mに相当する水圧を1,500回かけても異常は出ず、水深13,000m相当の水圧で破壊に至ったそう。右は覗き窓ガラスで水深40,000m相当の水圧で破壊したそう。安全の徹底さにも驚愕しましたが、深海の水圧にも震えました。
最後になんとか間に合ったのは、冷凍深海魚のタッチコーナー。長い尾と大きな目が特徴的なイバラヒゲ君が目立っていました。実は食べると結構美味しいそうですよ。
こちらは大好きなオオグソクムシ君。冷凍タッチだとじっくり観察が出来てありがたいですね。しかしここでタイムアップ!隣には深海洞窟探査プロジェクト「DーARK」の展示が並んでいましたが、残念ながら間に合いませんでした。
最後の最後にお土産屋さんへ。帰りの音楽が流れ始めていましたが、なんとか滑り込めました。テンションハイな私たち親子、狙っていたTシャツ。オンラインショップで売っていなかったウエストポーチ。今日だけの特別販売という御朱印を今日の思い出に購入しニコニコでございます。
出口に向かって歩き始めると、雨が止んでいることに気づきました。少しだけ大回りをして桟橋ルートから出口へ。よこすかを眺め、隙間から新青丸も眺めることが出来ました。なんとも言えない充実感と満足感です。「JAMSTECってヤッパリ本当にかっこいい!」という気持ちと、日本の海洋研究の素晴らしさ、未来への期待にも包まれ、息子と2人で語り合いながら帰りました。
今回は、リュックの中に入れたパンフレットが豪雨でヨレヨレになってしまったり、海洋研究所棟、深海総合研究所棟には時間不足で回れなかったり…と失敗もありましたが、それでも有意義で大満足な1日でした。JAMSTECさん!素晴らしいイベントをありがとうございました!!!!
大人も子どもも、JAMSTEC好きな人はもちろん、これから知ってみたいと思う方でも存分に楽しめるイベントでした。ぜひ皆さんも応募してみてくださいね。JAMSTECの公式Xをフォローしておくと最新情報を得やすいです。
なお、今回の一般公開のスペシャルトークがYouTubeにアップされています。その他にもJAMSTECではYouTubeチャンネルや、楽しくてためになるコンテンツサイトが沢山ありますので、是非チェックしてください✨
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<注意>こちらのレポート記事は2025年5月のイベント内容です。開催によって公開される内容が異なりますので、都度のイベント内容をご確認ください。
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