いいねを探してあらゆる地域へ!「いいね!じゃぱんジャパン特別編」未来につなぐ海のテクノロジー。続いては、デジタル技術で自動運航!(こちらは放送した内容の2つ目記事です。最初から読む方はこちら)。
日本は海に囲まれた海洋立国。しかし近年は船員不足という課題を抱えています。また、およそ400もの有人島があり、離島航路の維持もまた大きな課題です。
加えて、船舶事故の原因の7割以上が人為的要因で起きているとされています。
それらの問題を解決するために、日本財団では、無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」を発足。無人運船が実現することで、流通、人、コスト、交通などの巡りが良くなり、便利になる。2040年には国内を走る船の50%が無人運航船となることを目指すプロジェクトです。
2022年に東京湾と伊勢湾を往復するおよそ790キロに及ぶ長距離運行実験に成功しました。さらに遠隔操作で船の安全を管理する陸上支援センターを設置するなど、来たるべき無人運航時代へ向けて着々と歩みを進めています。
さらに、最新のデジタル技術が取り入れられているのは大型船だけじゃないんです。そこで自動運航を行う小型船があるという情報をキャッチし、広島市にある広島観音マリーナに向かいました。
乗船リポートをお願いしたのは、海も船も大好きという“海のキッズサポーター”櫻田寛大くん。
海のキッズサポーターとは、海と日本プロジェクトが開催するイベントに参加して、海の魅力を伝える子どもたちです。
港で待っていてくれたのは、小型専用の自動運航システムを開発した企業、エイトノットの木村さん。
船を見ると…普通のプレジャーボートにしか見えません。実は船自体は一般的な船。そこに開発したセンサー類やコンピュータを取り付け、自動化・自律化しているのだそう。
見分ける特徴としては、例えば一番わかりやすいのが前方のポール。そこにカメラや、LiDARと呼ばれる障害物センサーが取り付けられています。また、上には銀色の円盤がついています。これは位置情報が分かるGPSみたいなものだそう
救命胴衣を装着したら自動運航で大海原へ!
運転席の横に座らせてもらうと目の前に自動運航の装置が!これが車のカーナビ的なもので目的地を指定するだけで、船に搭載されているAIが安全に通れるルートを作ってくれ、自動で航行してくれる仕組みなのだそう。「これなら僕でも簡単にできるなと思います!」と櫻田くんもびっくりです。
「船は運転するのが難しいんです。できるだけこの技術を使って、簡単かつ安全に航行させたい!と、システムを作ったので、それを体験してもらえればなと思います。」と、木村さん。
目的地を指定したら出発進行!技術が必要とされる離岸もAIが完璧に操縦してくれます。港の中には桟橋や他の船などの障害物が多いので、少し不安になりますが、画面を覗くとしっかりセンサーが感知していました。「青い円の範囲をセンサーが感知しています。赤い点とや船アイコンは障害物。黄色い丸は大きさによって注意の度合いを示しています。」と、木村さん。
海の状況を分析して、安全なルートを設定。センサーを駆使して、周囲360度の障害物を回避し、さらに高度な技術を要する離着岸まで自動で行ってくれる自動運航技術。いいね過ぎて本当にびっくり!すご過ぎます!
港を出てみると、風が強く波立てています。このように、海は状況が変化しやすいため、船は操縦が難しく、事故も起きてしまうんです。しかし、この船なら、そういった風とか波の影響を受けながらも、安全に目的地まで自動運転してくれますね。
「AIの船が増えたら、船がもっと安全な乗り物になるかなと思ってます。誰でも安心安全な運行ができるようになるそんな未来をまず作っていきたいです。また、タクシーアプリのように船が使えるようになれば、離島に住んでる人も、いつでも好きな所に行けるようになるのではと思っています。」と、木村さん。
安心安全で快適なマリンライフを提供する、小型専用の自動運航技術。このシステムが愛媛県今治市の宿泊施設、WAKKAでも運用されていました。クルージングや海上タクシーなど様々な用途がある中で、自動運航システムを最も活かせるアクティビティが魚釣り!
釣り船の船長は釣り方のレクチャーや、釣った魚の処理、それに写真撮影…と、操縦の他にやることがたくさんありますので、船長の目とAIの目、合わさるとより安全!
こういったレジャーボートにも、自動運航システムは最適な装備なんですね!
続いては、デジタル技術で海の資源を守る仕組みをご紹介!
WEB③でご覧ください!!
未来につなぐ海のテクノロジー3「海の資源を守るデジタル技術」
次回のみんなのあおいろは…
youtubeにてアーカイブも配信中!(放送後約2〜3週間程度でリリースされます)