海洋研究開発機構「JAMSTEC」。海と地球を科学的に調査し研究する文部科学省所管の国立研究開発法人です。今回なんと高倍率の抽選イベント「JAMSTEC 横須賀本部一般公開」に小学生の息子と一緒に参加することが叶いましたので、JAMSTEC魅力、イベントの魅力をまとめていきます!
2025年5月17日。楽しみにしていたイベント当日は残念ながら悪天候。しかし、事前に展示ガイドマップをもらっていたので、回る順番など子どもと作戦を立てていました。雨だろうと強風だろうとルートに迷いは無し!ササっと受付を済ませ、最初の目的地「海洋科学技術館」から、いざ見学スタートです。
胸が高鳴る中、館内に入ると…日本の深海調査研究を牽引してきた有人潜水調査船「しんかい6500」の実寸レプリカがどどーーーーん!とお出迎えです。操縦席に乗れる抽選はハズレてしまいましたが、実寸の迫力だけで興奮!!1989年に完成(36年前!)という歴史にも改めて驚愕しました。
足元にはCOMAIちゃんがいました!フローティングボートの様な可愛さですが、なんと海氷下ドローン!2025年3月に進水式を行なった北極域硏究船「みらいⅡ」の分身となるべく今注目のAUV(自律型無人潜水機)なのです。皆んなで応援しましょう!(→みらいⅡとは?)
こちらはAIエビカニ判別モニター。チムニー(熱水噴出孔)模型の周りを回るカメラの映像からエビやカニを瞬時に自動判別し計測します。深海研究とAI解析のタッグ、これからがますます楽しみですね。
その他、館内には様々な研究のポスターや実物のチムニー、船のミニチュア模型、操縦席など所狭しと並んでいました。またJAMSTECの研究者や開発者が各所にいらっしゃり、楽しい説明をしてくれます。ここだけで1日過ごせる!と感じましたが、時間は限られているので、後ろ髪引かれながら次に進みます。
館内の奥には海洋STEAMプロジェクト展示コーナーがありました。JAMSTECならではの教材が紹介。無料テキストや授業スライドもあるんですね。息子も「学校の先生に教えよう!」と、ワクワクしていました。沢山の学校に広がり、沢山の子ども達が海洋分野に興味を持って欲しいです。(→JAMSTEC海洋STEAM)
次の施設へ向かおうと屋外に出ると…目の前にシートピアがいました!設立当初のJAMSTECで行われていたという海中居住実験。これは海底に設置した海中作業基地で、この中にダイバーが滞在して作業を行っていたのだそうですよ。ドキドキします…。
次に訪れた施設は潜水調査整備場です。いました!いました!実物の「しんかい6500」です!!!内部観覧の抽選には外れてしまいましたが、実物のオーラがすごいです!こんな間近で見せてもらえるとは!ありがとうございます。緩やかな独特なフォルムも美しい…。
正面も見てください!動いてないのに動き出しそうな存在感。このライトが、この窓が、マニピュレーターが…と、感涙モノです。そしてよく見ると真下の床が抜けてる!きっと下からの整備用なんでしょうね。
しんかい6500の横には、無人深海探査機の「うらしま8000」がいました。実はこのうらしま君、巨大地震の発生が懸念されている日本海溝などの地形を調査するため、潜水可能水深を3500mから8000mに改造したばかり。日本の排他的経済水域も、ほぼ全域で探査が可能だそうですよ。活躍が楽しみです!
こちらの2つは海底広域硏究船かいめいに乗せる機器たちです。右の子はパワーグラブといって海底の砂利などを採取する機器。左の黄色い子はピストンコアラーという海底堆積物を採取する機器です。コア試料を研究することで、数万年から数十万年間にわたる地球環境変動の歴史を解明することができるそう。海の研究って海底も掘るんですね。すごい!
続いては!無人探査機整備場へ。中に入るとROV(遠隔操作型無人探査機)やAUV(自律型無人潜水機)などの深海ロボたちがズラリ!かいこう、じんべい、海底設置型観測システムなど、図鑑で見ていた子たちをこんな間近で見られるとは。テンションが上がります。
中でも面白かったのが、開発中というクローラー型ビークル「PICCOLO」。母体となるROVからこの子が降りて海底走行するのだそう!なぜ敢えて浮遊ではなく海底走行?と、不思議に思いましたが、複雑な地形の海底サンプルを採取するには、海底に降りて動ける子がいた方が利便性が高くなるのだそう。活躍する日が楽しみです。
お次は抽選で勝ち取った「水中ドローンde宝探し」に挑戦!コントローラーはゲーム機コントローラーと同じ感じです。シンプルな操作で動きますが、ドローン自体は見えず、ドローンのカメラ映像を見て動かすので位置感覚が難しい!JAMSTECのお姉さんにサポートしてもらいながら宝物発見を楽しみました。
施設内には、もやい結びコーナーや、研究員の方が子どもたち向けに作ったという「おうちしんかい」の紹介コーナーも。「おうちしんかい」では深海のこと、船のこと、実験のことなどがそれぞれPDFにまとめられていて、海好きな子が喜びそうでした!ぬりえやペーパークラフトもありましたよ。是非アクセスしてみてください!(→おうちしんかい)
次は、今回一番楽しみにしていた、しんかい6500の母船「よこすか」の船内見学へ!!!のハズでしたが…、残念ながら、悪天候のため中止となってしまいました。外から眺めるよこすか。船内に入りたかった…と気落ちしましたが、こんな間近で見られるだけで幸せですよね。かっこいいなぁ。
さて気づけばすっかりお昼の時間に…。1つ1つを楽しみ過ぎて作戦が決壊しています。何しろ10施設公開されているのに、まだ3施設しか行けていないw!これはランチどころではない!と鼻息荒い息子はずんずん「海洋技術研究連」へ向かいます。
後編へ続く!
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今回の一般公開のスペシャルトークがYouTubeにアップされています。その他にも楽しくてためになるJAMSTECコンテンツが沢山ありましたので是非チェックしてください✨
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