日本の四方を囲む、美しい海。その海をもっと楽しく!もっと安全に!そして豊かさを未来へ!そのために活用されているのがデジタル技術です。
今回は、今注目されている、「水難事故防止のAI技術」「自動運行できる船の活用」「資源を守るためのアプリ」という、3つのデジタル技術をご紹介します。
まず1つ目は水難事故を防ぐためのデジタル技術から。
海水浴場を訪れるたくさんの人々。誰もが楽しむために来ているはずなのに、毎年水難事故が起きてしまっています。
そんな悲しい出来事を減らすため、日本財団が旗振りとなって活動する「海と日本プロジェクト」が海のそなえシンポジウムを開催しました。会場では浮力を持った水着や救命胴衣の展示など様々なアプローチで水難事故を減らす方法を紹介。
こちらは、溺れたときの感覚をバーチャルリアリティで体感できるシステム。開発したのは、中央大学の石川仁憲さんです。自らもライフセーバーとして活動した経験を持ち、その中で、不幸な事故も目の当たりにしてきました。
「日本の海辺における水難事故の自然要因は約半数が離岸流なんです。」と、石川さん。離岸流とは、岸から沖へ向かう流れのこと。海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとする際に、強くて速い流れとなります。これが離岸流です。
流れがよく見えるように環境に配慮した塗料を流してみるとどんどん沖に流されているのがわかりますね。その速さはときに毎秒2mに達することも!毎秒2mといえば、オリンピックの水泳自由形金メダリストのタイムとほぼ同じ。流されたらひとたまりもありません。
また離岸流は認識困難ということも事故の発生に繋がっています。波なら大きいので注意しようと理解できるのですが、離岸流は流れなので、目で確認することは難しいのです。
そんな離岸流から海水浴客を守りたい!と活用されているのが、石川さんが開発したデジタル技術。海水浴場に設置されたカメラの画像をAIが解析し、離岸流の発生を検知ライフガードへ通知されます。
「海辺のみまもりシステム」と名付けられたこの技術は、現在、全国5ヶ所の海水浴場で活用されています。
「今まで、海水浴場の安全管理はライフセーバーだけが行っていたかもしれませんが、このシステムを活用すれば、多くの人が関わることができる環境になると考えてます。例えばシステムオペレーションは、ご高齢の方や障害のある方にお願いをすることも可能です。海で多くの人が支え合い、楽しんで、安全に海を利用していく、そういう社会になっていくことを目指しています。」と、石川さん。
人間とAIが協力して、離岸流から海水浴客を守る海辺の見守りシステム「いいね!」。
続いては、デジタル技術で行う自動運船をご紹介!
WEB②でご覧ください!!
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未来につなぐ海のテクノロジー2「デジタル技術で自動運船!」
次回のみんなのあおいろは…
youtubeにてアーカイブも配信中!(放送後約2〜3週間程度でリリースされます)