魚食文化文化を守るため、日本中で様々な取り組みが行われています。地域で取り組む魚食文化のアップデート。次に向かったのは秋田県。
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日本海にせり出した男鹿半島。その名物といえば「県の魚」にも認定されているハタハタです。
ハタハタを原料に作った調味料「しょっつる」を使ったしょっつる鍋や、ハタハタ寿司など、地域にとって欠かせない食材になっています。
普段は深海に生息していますが11月後半から12月にかけて産卵のために沿岸にやってきます。
しかし…最盛期にも関わらず、網の中には1匹もハタハタが入っていません!
「10年ぐらい極端に悪く、ここ3〜4年は壊滅的!」と、海風丸の船長、船木さん。
船木さんが嘆く通り、2023年度は、わずか10トンにまで漁獲量が落ち込んでしまいました。海水温の上昇で、産卵場所が変わったためと推測されています。
その反面、海水温の上昇で増えたのがシイラ。世界中の暖かい海に生息する魚でハワイでは高級食材として扱われています。
シイラの漁獲高とハタハタの漁獲高のグラフを重ねてみると、ハタハタと入れ替わるように、シイラが増加。
しかし、秋田県ではシイラに対しての認知が少なく、商品価値が低いため、価格がとても安いのだそう。
「高い安い関係なく同じ命。美味しく食べていただければありがたいなと思います。」と、台島大謀の副船頭、清水さん。
そこで『命を無駄にしないためのバトン』が、生産者から加工業者へ渡されました!「四国では普通に食べてると聞いたので、朝採れを持ってきて、素早く捌き、急速冷凍しています。」と、教えてくれたのは男鹿冷凍の船木代表。
鮮度が落ちやすいシイラの細胞を傷つけずに冷凍する事のできるCAS凍結を用いる事で、鮮度を保つことが可能となりました!
淡白な味のシーラーは油を使った料理に向いているとのことで、男鹿冷凍では、無頼用に加工し、飲食店へ販売。生産者から加工業者、そして飲食店へ男鹿半島舞台にバトンが繋がれていきます。
やってきたのは、県魚であるハタハタをはじめ、およそ400種の生き物を展示している、男鹿水族館GAO。この水族館のレストランで、シイラが提供されているんです!
男鹿冷凍で加工されたシイラをフライにして甘辛いソースを絡めた「男鹿産シイラのソースかつ丼」はレストランで1、2を争う人気メニュー。
魚を観察し、生態や環境を学んだ後、レストランで食育!これは素晴らしい学びになりますよね。
「水族館でしか聞いたことない魚でしたが、臭みもなく食べやすかったです」「おいしかったー!」と、シイラを食べたご家族。食べて学ぶ魚食文化のアップデート!
こちらのcafe食堂つばきでは、漁師から仕入れたシイラをお手製のフライにしてランチメニューで提供しています。
「シイラはあんまり口にすることがないなと思い、せっかくだから食べてもらいたいな、と思って始めました」と、cafeの熊谷さん。
「スーパーに売ってないので、こういったところで食べれると嬉しいです!」「お魚苦手だけど、シイラは好き!」とご家族。地域が一丸となってアップデートを果たす男鹿の魚食文化!いいね!
次なるアップデートを探しに向かったのは鹿児島県。どんな問題が起き、どんなアップデートをしているのでしょうか?
WEB③でご覧ください!!
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