番組情報

緊急SOS 海のごみぜんぶ拾う大作戦 第2弾<WEB版前編 瀬戸内海篇>

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緊急SOS 海のごみぜんぶ拾う大作戦 第2弾

2022年09月17日(土)放送

WEB版前編 瀬戸内海篇

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海のごみがこのまま増え続けると、30年後には魚の量を上回ってしまうという話を知っていますか? そんな海洋ごみの実態を探るため、いつもは池の水を抜いている「池の水」チームが、昨年2021年に東京湾で大調査をしました。

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そこで目にしたのは、ビニール袋やペットボトル、空き缶などの数々。45分という短い時間で150kgものごみが出て来るという結果に、メンバーもスタッフも愕然としました。

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そこで今回は海ごみ調査第2弾!池の水メンバーが海のごみ問題を抱えている2箇所を新たに調査しました。こちらのWEBページでは前編として本全国の海ごみが溜まりやすいと言われている瀬戸内海で地元高校生たちと大掃除した模様をまとめます。

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番組ナビゲーターはロンドンブーツ1号2号の田村淳さん。東京大学大気海洋研究所の道田豊教授には海ごみ問題の現状を教えていただきます。

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海ごみにもいろいろありますが、特に問題になるのが、なかなか分解されないプラスチックです。紫外線や波の力で小さくなって海に広がっていくという大きな問題になっています。すでに待ったなしの海ごみ問題なのです。

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1つめの調査現場は瀬戸内海。瀬戸内海は、四方を海に囲まれた閉鎖性海域と呼ばれており、ごみが溜まりやすいのだそう。まずは底引き網を使って海底に溜まった海ごみを引き上げる調査を行います。

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岡山県の漁港に向かったのは、ココリコ田中直樹さんと、静岡大学農学博士の加藤英明先生。

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今回一緒に調査をしてくれるのは、山陽学園高校の地歴部。プラスチックごみ問題の解決を目指して活動している部活で、この問題をより皆さんに知ってもらうために啓発活動をしたり、ごみの回収活動をしています。継続的な調査と研究発表は国内外で評価され、これまで様々な賞を受賞しています。

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瀬戸内海に流入するごみの総量は年間4500t。そのうち陸で発生し海に流れてるゴミは6割を超す3000tと考えられています。

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今回は岡山県を流れる三大河川の一つ、高梁川の河口付近で川から海に流れ出ているごみの実態を回収調査します。

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現場に到着すると、早速水深10mの海底に網を下ろします。底引き網はおもりで沈めた網を海底に沿ってゆっくり引っ張るため、ごみが沈んでいれば網へと入ってくるのだそう。

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網を引き上げてみると、プラスチックのトレーやビニール袋が続々。特にこのビニール製品は海の生物に大きな影響を与えています。

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特にクラゲを食べる生き物は、胃の中からほぼビニールが出てくるそう。クラゲと間違えて食べてしまい命を落としてしまうケースも多数報告されています。

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漂着したクジラの死体を解剖した際、胃の中からかなり大きいビニールが出て来たこともあったそう。海を汚すだけではなく、ビニール片は凶器にもなるのです。

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「やはり生活ごみや食べ物のごみが多いですね」と地歴部の福光さん。

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海洋ごみの始まりは陸の上から。山陽学園の地歴部では、日々の活動として街中の水路や川を巡り、その関係性を調査しています。

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調査の際に使用しているのが、独自に開発したアプリ。街中で見つけたごみをスマホで撮影し位置情報を送信すると、アプリ内に情報が蓄積され、ごみが溜まりやすい場所が表示されます。そして積み重ねたデータを分析し、イベントなどで発表。瀬戸内海のごみ問題への関心を高めてもらうため、日々奮闘しています。

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話は戻って船の上。ごみがだいぶ回収されました。海の底に溜まったごみを回収することで、貴重な生物にも嬉しい影響が。網に入っていたのはシャコ。このシャコもごみの影響で数が減っていたそう。しかし海底ごみを取ることで環境が良くなり、だんだん数が増えてきたそうです。

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ここで底引き網での調査は終了。古いごみから新しいごみまで、川からのごみが多く流れ込み続けていることがわかりました。

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続いての調査は、高梁川河口の正面に位置する香川県 手島の離島。

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一見綺麗そうですが…

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一歩入ると足元には大小様々な漂着ごみ!更に踏み入れると発泡スチロールが絨毯のように…。これは数十年にわたってごみが漂着し、誰も回収することがないまま放置された結果。日本各地で使われていたものが流れ着いています。

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しかしこの辺りは状況がわかっていても、なかなか手をつけないとのこと。それは発泡スチロールがかさばるから。この島には焼却場がないため、船に乗せて島の反対側の家まで運ばないといけないので、船の容量的にも発砲スチロールは回収しずらいそう。

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こうしたかさばるごみの解決に向け、愛媛県の宇和島で、ある実証実験が行われました。ターゲットは漁の際に浮きとして使われる巨大な発泡スチロールや大量のブイ。

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プロジェクトを推進するのは、日本財団常務理事の海野さん。

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海洋プラスチックごみの中で一番多いとされているのが実は漁具なんです。

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この漁具が離島や半島の先端に放置されると、容積が多いため一気に運べず費用負担も大きく問題となってきています。

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その救世主となるのが、容積を減らす2台のマシーン。

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まずはブイのような硬いプラスチックを砕く破砕機。巨大な発泡スチロールは砕いて圧縮します。その結果、ごみをわずか10分の1ほどに減らすことに成功しました!輸送の手間やコストが減らす様々な技術開発。この仕組みが整うとごみに対する意識もまた変わってくるはずです。

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手島では、発泡スチロール以外のプラスチックごみを回収。ペットボトル、プラ容器など分担することで早く作業を行いますが、漂着物が果てしなく広がっています。

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「15年たってもプラスチックはプラスチックなんですよ!」と加藤先生。

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「どれだけ綺麗にしても戻っちゃうので、悲しい」と地歴部生。それでも高齢化や過疎化が進む島のために挑み続けています。

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そして今回も船に積める限界まで回収。全部で1,355個のごみを集めました。

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ごみは船で手島に運ばれごみステーションへ。持ち込まれたごみは、香川県丸亀市が処理をしてくれるそうですが、誰もが気軽にごみを回収できる仕組み作りも今後の大きな課題です。

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ところで…、ペットボトルはいつ頃から使われてるかご存知ですか?実は1982年、今からたった40年程前。それが今や汚染の元になっているのです。

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東京大学と日本財団の共同プロジェクトで過去70年分の太平洋の海水を分析すると…

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石油化学工業が大きく発展し始める1950年代から現在に至るまで、海洋中に含まれるマイクロプラスチックの量が増え続けていることがわかりました。

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元々は破片程度だったプラスチックが、紫外線や波の影響で自然分解されないまま、年月をかけて細かくなり続け砕けます。

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実際のマイクロプラスチックを見た淳さん「僕たちの体の中にもいるんですか?」「5mm程度の大きさだとおそらくは吸収されず、食べてしまっても1日2日で体外へ出ていくと思いますが、さらに小さく…100ナノメーター(1万分の1ミリ)より小さくなったものは、体中に吸収される可能性が高いと言われ、危険な可能性がありますね。」と道田教授。本当に深刻な問題です。

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続いての調査ポイントは九州。大学生たちが長崎県・対馬でビーチ清掃を行います。

 

→緊急SOS 海のごみぜんぶ拾う大作戦 第2弾<WEB版後編 長崎県対馬篇>



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