法政大学4年 庄司 榛己さん (国際ボランティア学生協会 東京市ヶ谷クラブ所属)
前回の大学生インタビューに続き第二弾!
本日も国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属する大学生に海プロインタビューしてまいりました!
(前回記事:『海にごみなんてないと思っていました。』山形県酒田市大学3年生/長沼 栞)
全国的に海と日本PROJECTの活動だけでなく,
長年にわたり日本の海岸清掃を行ってきたIVUSAさん。
『拾う心より捨てない心』をモットーとした環境保護活動だけでなく、
日本財団とともに長年にわたり災害救援活動等を全国の学生が行っている団体です。
そんなIVUSAに所属する東京在住の大学生に、本日も注目してみたいと思います!
川島)庄司さんはどうしてIVUSAに入会したんでしょうか?
庄司)大学の座学の勉強と同時に、社会に何か貢献できることはないかと思い、IVUSAに入会しました。
この団体の魅力は、自分の力で何か新しいことを企画し運営できるところですね。
元々、組織を運営することにも興味があったので、今実際に約3600名の学生をまとめる執行部という立ち位置に付けて楽しく活動しています!…
と言いたいところですが、正直新型コロナウイルスの影響により、新歓も活動もできず、団体の執行部になった瞬間大きな組織の決断を迫られていて、大きなプレッシャーを感じています。
川島)やはりコロナの影響が団体運営にも大きく影響しているんですね…。
庄司)とにかく何もしない訳にはいかないので、大学生たちにとって今できることを先頭切って試行錯誤しながら行っています。
大学も休校ではある中、4月~5月は新入生がサークルや部活を選ぶ時期なので、オンラインを使って新歓を行ったり、運営会議や活動のための研修も人数を分けながらオンラインで顔を合わせながら実施したりして、地道に今できることを行っています。
川島)先行きが見えない中、初めての試みばかりで大変ですよね。
そんなIVUSAさんの活動の中で、庄司さんは今まで海岸清掃活動を中心に取り組まれていると伺いました。
庄司)海はいろんな生き物がいる多様な場所であり、そんな生き物を見たり触れたりするのが好きです。
その反面、僕にとって海は今、挑む場所になりつつあります。
大学生になってからIVUSAの活動を通して海岸清掃に興味を持つようになり、
今までは海に行くと、『景色がきれい。』
と思っていたのが、いつの間にか『砂浜がきれい。』
という思考になってしまいました。
ごみが海岸に落ちていないかチェックしちゃうんですよね。徐々に海という場所が『ボランティアをする場所』として捉えてしまっているんです。
川島)職業病に近いものを感じますね(笑)。でもそれほど『海岸=ごみがある』という概念が私たちの世代に徐々に定着していて、海から若者が遠のいてしまう悪循環が生まれているのは私もひしひしと感じています。
川島)熱心に現地で海ごみと向き合ってきた庄司さんだからこその感覚だと思うんですが、具体的にどんな活動をしてきたのでしょうか?
庄司) 4年間IVUSAで多くの地域に足を運びましたが、その7,8割は新潟県佐渡市、山形県酒田市、長崎県対馬市等での海岸清掃活動でした。
実際に現地で落ちている海ごみを丁寧に見てみると、県によってどこから海ごみが流れてきているかが全然違うんですよ。
例えば長崎県対馬市の海岸でペットボトルを集めると、10本中半分はハングルで書かれた韓国製のものが多かったり、
一方の山形県酒田市では最上川から流れてくる農業用のごみが多く、陸地からの肥料が入っていたビニール等のごみが川を伝って海岸まで流れてきているのが印象的でした。
実際に現地に行って気づいたんですが、海ごみが大量に浮かんでいるのにも関わらず、海水が本当に透き通ってきれいなんですよ。
川島)たしかにごみであふれているのにも関わらず透明度が高いのは意外ですね。
現地でのそういった活動はIVUSAの学生のみで行うことが多いんですか?
庄司)地元の方を巻き込んで活動することも多いです。
川島)自腹で全国から海ごみを拾いに来る大学生100名に対して、地元の人はどう思っているのでしょうか?
庄司)喜んでくれる方が多いですし、交流してお話できるのも非常に良い経験だと思っています。
ですが僕たち若者が参加する意義の方が大きいと思っていて。
活動に参加する東京の学生は、初めて大量の海ごみを実際に見て驚く方が多いんです。
活動を通してやっと海ごみという果てしない社会問題に気づき、意識が変わっていってますね。
僕たちはただの当日だけの清掃ボランティアではなく、活動前から何度も地域の勉強会や研修を行い、活動に一体感を持たせるために班編成を組んでひとりひとりが役割をもって動きます。
当日は限られた時間の中で100%のパフォーマンスを全員が発揮できるよう事前から事後まで徹底した活動の準備を重ねていて。
だからこそ学生がその地域に愛着をもって活動できているんだと思いますね。
川島)念入りな準備が地域に対する愛着を芽生えさせるんですね。
庄司) 活動終了後も、大量の海ごみがある地域に行ったことない人たちに対してこの緊張感をどう伝えられるかを活動の事後に皆で考えています。
川島)大事なポイントですね。
川島)それでは、『若者の海離れ』に関する調査結果を事前に見ていただいたのですが、この結果についてどう感じましたか?
庄司)調査結果については非常に納得しました。
どうしても海は汚いっていうイメージが強いですし、周りも普段海に行く人は少ないので…。
小さいころの海の思い出があるとすれば…、初日の出を見に行ったくらいですかね。
海に行く習慣が昔はあったかもしれませんが、
今は家でエアコンつけてゲームするのが快適だし、海離れが進むのは当たり前ではある気がします。
でも次世代に繋げるためにも、個々人が海やその地域に愛着をもつことが海離れの解決の糸口にもなるんじゃないかなと。
だからこそ今後IVUSAの活動でも観光要素を入れて、地域に愛着を持ってもらえる要素も増やしていきたいと思っています!
対馬の清掃活動時にシーカヤックをして、海が楽しいことを思い出せたんです。
社会問題を活動の中で解決に向けて動くことも大事ですが、個々人が海を好きになっていく仕組みも必要だと思います。
川島)最後に、次世代や同世代の若者に向けて一言お願いします。
庄司)とにかく海を楽しむことが一番です。
釣り、サーフィン、生き物観察、景色をふらっと見に行くでもなんでもいい。
島国に生まれた僕たちにとって、海は切っても切れない関係なんです。
海はいろんな楽しみ方ができる素敵な場所、という意識が芽生えてこそ、
海ごみのないきれいな場所にしたいという個々の思いが生まれて、
環境保全にも若者の海離れを防ぐためにも、より良い循環になると信じています。
川島)本日はお忙しい中お話しいただき、ありがとうございました。
前回のインタビュイーの長沼さん同様、あまり今まで海に親しみを持っていなかった庄司さん。
実際に海ごみを見て行動するだけで、こんなにも人の意識を変えることができるんだと驚きました。
若者の先頭に立って積極的に海ごみへの解決方法を模索し人の心を動かしていくリーダーシップが垣間見えて、非常に頼もしい大学生ですね。
現在就職活動中の庄司さん、1日の起きてる半分は運営会議や面接等でオンライン会議だそうです。
新型コロナウイルスの影響によりイレギュラー事態が続いて本当に大変な中インタビューを受けてくださりありがとうございました。
庄司さんの熱い思いが日本中の若者へ届く記事になったら幸いです。
インタビュアー/編集:川島(海と日本PROJECT in 東京/テレビ東京ダイレクト)
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